多母の暦(こよみ)
年齢を重ねてやっと分かってきたことがあります。
それは日々繰り返す平々凡々な暮らしのありがたさ、代り映えのしないと表現される、一日一日がどれほど祝福されているかということ。そんなことを感じるようになりました。思い返せば子どものころ、朝、目が覚めるとお味噌汁のにおいがする。母が毎日毎日早起きして朝ごはんを用意してくれている。そんな日々こそがピカピカに輝いていると思います。新鮮味のないように思える日々のイトナミこそに、実は幸せのエッセンスがあります。全てのお陰様、全ての祝福が毎日繰り返されるイトナミにあるのです。
多母さんからは、日課・月句・年季の大切さをお教えいただいています。そして同じ点を打ち続けることの大切さを、ず~~っとお伝えしていただいています。日本には奥義という言葉がありますが、同じ点を打ち続けることでしか達成できない最も大切な「何か」があるのです。一念岩をも通すという言葉があります。同じ点を打ち続けて、奥に奥に深く深く、そうすることで私たちは私たちの思いを進むことができ、達成することができるのだと思います。
日々の暮らしの中で同じ点を打ち続けることを行っていきたい。敬愛する多母さんの思いとともに、教えとともに、日課を行っていきたい。そんな思いから出来上がったのがこの暦です。この国の自然とともに、季節とともに、文化とともに、日々を過ごせるように、旧暦、二十四節気、五節句、雑節、六輝、新月満月が掲載されています。そして毎月の多母さんの「書」と「コトノハ」!
令和三年はこの暦とともに、一日一日を大切に過ごしてみませんか。ご一緒によろしくお願いいたします。